2019年6月23日日曜日

【第963回】『働く意義の見つけ方』(小沼大地、ダイヤモンド社、2016年)


 仕事の関係で著者とご一緒する機会があるために、本書を読んでみた。自分よりも若いリーダーがどのような想いで事業を立ち上げ、それを周囲に伝播して、社会に貢献しているかを学ばせていただいた。

対内的な対話と、外部への発信とフィードバックという2つのプロセスを同時並行で繰り返していくことで、自分たちの「大儀」が、次第に言葉として磨かれていった。(141頁)

 自分自身の想いを明確にしたり、ビジョンを創り上げることは、ともすれば自分一人でできることである。しかし、それを周囲に伝え、周囲に自分と同等の想いを分有することは難解だ。それを成し遂げることがリーダーシップの源泉であり、それをこの箇所で著者は端的に示している。

実は日本の組織に本当に足りないのは、「挑戦を応援する人」なのだと思う。(188頁)

 その一方で、リーダーに対するフォロワーの少なさを著者は指摘している。リーダーとフォロワーは相補関係にある。日本の組織にいると、たしかに出る杭を応援する存在がいかに少ないかに思い至る。一歩を踏み出した著者だから言えることなのだろう。

【第605回】『人生の折り返し地点で、僕は少しだけ世界を変えたいと思った。』(水野達男、英治出版、2016年)
【第105回】『リーダーシップ入門』(金井壽宏、日本経済新聞出版社、2005年)

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